職人の手仕事

折勝商店 > 材料と製造工程

材料
- MATERIAL -

材料について

折箱に使用される木材はピアノやバイオリンを成型する際に使用するのと同ランクの木材です。
産地は国産と外材とをバランスよく使用しており、国産材は昔ながらのエゾ松を、
外材は、カナダ・アラスカにある シトカスプルスを使用しています。

この材料は成型において堅すぎずにしなやかで粘りと張りがあるのが特徴で、
折箱のように細かい成型を必要とする 商品に適した材料です。
木材自体にある匂いもほのかに香り、高温多湿の日本の風土に適した材料と言えます。
  木目に見られるように、ひとつひとつ個体差があるのは人も木も同じであり、
白くて綺麗な木もあれば、アテが強い癖のある木も存在します。

その木は、水分が少ない時期を狙って、冬の極寒の山に分け入って伐採され、
細心の注意を払って北海道全域から道東に集められます。 
大事な木は、夏場はカビが生えたり、虫に食べられないように水をかけて管理され、
マイナス20度にもなる冬場は、凍った状態から 丁寧に解凍されます。 

我々はこの自然からの恵みを、1本1本無駄なく使うために日々歩留まりを高める努力をしております。

工程
- PROCESS -

①老齢過熟木の択伐

樹齢や病気でじきに倒れて森に負担を与えてしまう木を選んで伐採します。
択伐とは選択して伐採する行程の略称です。

製造行程

②木材の使用箇所を選別

1本の丸太の中には節やヤニ袋が多かったり、アテと言われるクセのある細胞があったりと、経木には不向きな箇所があります。
1本を大体3等分に区分けして経木に使える箇所を選別します。

製造工程

③みかん割り

丸太に杭を入れて割り、加工しやすくしていきます。
薪の様な形状に割った木材から表皮と芯の部分を切り落としていきます。

製造工程

④仕組み・底板の材料取り

表皮と芯を取り除いた材料を使って1mm程度の厚経木を取っていきます。
含水率の多い生木の状態を保持したまま材料取りを行います。

製造工程

⑤乾燥

生木の状態だとカビが生えやすくなります。自然乾燥だと時間がかかりすぎるので、乾燥の温度や時間を駆使して経験に沿ったメーカー独自の乾燥方法を取ります。

製造工程

⑥選別

乾燥を行った後に、細かい節や汚れがあったり、あまりにも反りが激しい箇所を人の目で選別して選りすぐります。

製造行程

⑦合板

1枚の経木で箱を成形すると、強度面と、反りによって品質が低下するので、クセのある部分を相対するように合板して張り合わせていきます。

製造工程

⑧ガリ入れ

折箱の所以となる折り曲げる部分を彫刻刀の形をした刃物を通すことで切り込みを入れていきます。この時の刃物の研ぎや刃物の角度にも精度が求められます。

製造行程

⑨オトシ / 仕組み取り

1枚の大きな長い板材から側面となる材料を取る作業です。
製品の高さ別に切り落としていくことからオトシという名称で扱われています。

製造工程

⑩カタメ

側面になる材料にはきちんと糊しろがあります。その糊しろの箇所を糊や針金で留め固めていくのがカタメの作業になります。
反りや汚れのダブルチェックはこの時点で行っています。

製造行程

⑪底付け

側面材と底板の部分を貼り合わせる作業になります。
底板にも裏表があり、きちんと糊が付いているかなど、気を遣いながらの作業が必要になります。

製造工程

⑫包装

底付けが終わり、結束した商品を包装する作業です。
弊社では含水率を管理しやすいように昔ながらの藁半紙で包装していきます。

製造行程

⑬保管

包装が終了した商品を出荷まで寝かせます。糊の乾き具合や、木材の反りを落ち着かせる目的があります。弊社の倉庫内では温度や湿度をその日の天候によって左右されないよう、ほぼ一定に管理しています。

製造工程

⑭梱包

折箱は上下方向からの衝撃には50kg程度の耐荷重がありますが、横や斜めからの衝撃には弱いため、弊社では商品サイズによって梱包方法を変えています。

製造行程

⑮郵・配送

梱包が終わった商品を郵送手配して、運送業者に託します。
1つの箱ができ、商品がお客様の手に渡るまで実に多くの作業工程を経ています。

製造工程

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